西宮市議会議員 ≪無所属・36才≫

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【2026年3月定例会 代表質問】

■「はじめに」について 

(質問1)

令和7年度は、市制施行100周年の記念すべき年でしたが、市議会においては、史上初めて当初予算案が否決される、波乱の幕開けとなりました。私たち会派・ぜんしんが予算案に反対した最大の理由は、市長をはじめとする市当局の、行政改革に対する取り組み姿勢の甘さでした。収支不足が常態化し、危機的な財政状況に陥った本市が、充実した市民サービスを提供し続けるには、行政改革・財源捻出の取り組みが不可欠です。昨年3月定例会における私の代表質問に対し、市長は財政構造改善について「不退転の決意で取り組む」「私に課せられた大きな責務である」と答弁されました。令和7年度の成果と、それに対する市長の評価をお聞かせください。

(質問2)

次に、財政や市民生活に大きな影響を与える問題として、昨年、当会派の牧議員が一般質問で指摘したのが、公共施設における修繕・更新の大幅な遅れです。先送りされている工事の総額は、約657億円という衝撃的な金額で、これは本市が抱える「隠れ借金」とも言えます。施政方針では、冒頭、この「はじめに」の中で、「公共施設の老朽化対策などによる安全・安心の確保」が謳われました。牧議員の一般質問に対する答弁では「計画の進捗に遅延が生じているものについては、できる限り早期に修繕・更新に着手すべき」「早期に計画を改定して実施に移していきたい」等と述べられましたが、令和8年度予算案には、これらを踏まえた修繕・更新の前倒しが含まれていますか。また、計画の抜本的な見直し等、今後の取り組みについてお聞かせください。

(質問3)

次に、施政方針で「子供・教育施策には重点的に取り組んできた」「子供の最善の利益を中心に据えた施策展開につなげる」と述べられたことをふまえて、子育て世帯への経済的支援についてお伺いします。少子化の急速な進行によって、出生率の向上が求められていることもあり、近年、幼児教育・保育の無償化等、国全体で子育て世帯に対する経済的負担の軽減が進められてきました。各自治体においては、人口流入を促す狙いもあり、独自の取り組みを競い合う状況が続いています。本市では、大きな議論を巻き起こしながらも、本年1月から、18歳までの医療費が完全無償化されました。一方で、国費による小学校給食費の抜本的な負担軽減に伴い、複数の近隣自治体が市費を上乗せして完全無償化を進める中でも、午前中の答弁で示された通り、本市は一部、保護者に自己負担を求める方針です。医療費の完全無償化に要する財源は年間約6億円ですが、小学校給食費を完全無償化するために必要な一般財源は、年間約2億円と聞いています。医療費は無償化するにもかかわらず、給食費は無償化しない、という判断の違いはどのように説明できるのでしょうか。分かりやすい直近の例として、医療費と給食費に触れましたが、経済的負担の軽減策は、就学奨励金、奨学金、生活・学習支援事業といった、生活に困窮している世帯を対象とする施策や、0~2歳児の保育料の軽減、部活動地域展開に伴う利用者への補助など、多様なメニューが考えられます。こうした子育て世帯への経済的支援について、どのように優先順位をつけて実施・拡充していくのか、市長の考え方をお示しください。

(質問4)

次に、財政構造改善の取り組みについて、昨年12月に公表された令和7年度効果額は、計画値29億500万円に対し、決算見込みは30億7,500万円で、一定、計画通り進捗しているように見受けられます。事業の見直し等に全力を注いでいただいている職員の皆さんに敬意を表しますが、取組項目別に確認すると、目標値を大きく下回っているものもあります。特に委託費等では、物価・人件費の上昇に伴い、計画通りの見直しを行っても、そもそもの発注金額が上振れしているため効果額が伸びづらく、今後もその傾向は強まるものと考えられます。ここまで述べた公共施設の修繕・更新や子育て世帯への経済的支援等、計画策定時に比べて、多額の費用を要する施策も新たに生じています。これらの状況をふまえ、財政構造改善の取り組みをさらに強化すべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。

(答弁1)

先の施政方針でも述べたところでございますが、令和6年度からは財政構造改善を市の最重要課題として取組を進めております。令和6年度の財政構造改善実施計画の効果額は、計画値18億9,100万円に対し、決算では19億8,900万円となっており、計画を上回る結果となりました。また、令和7年度では、議員ご質問の中でもありましたとおり、計画値29億500万円に対して、昨年12月に公表した進捗報告では、30億7,500万円とこちらも計画を上回る見込みでございます。しかしながら、効果額のうち、市有地の売却などの一時的な収入が約4割を占めているのが現状で、経常的経費の削減を進めるためには、計画に掲げた取組を着実に進める必要がございます。また、財政構造改善の取組による効果だけでなく、税収や県税交付金の増加などの影響もあり、計画策定時より財政収支は改善される見込みでございます。計画期間5年間のうち、2年目がまだ終わっていない段階での評価は早いと考えておりますが、取組は着実に進んでおり、計画期間内の令和10年度には収支均衡が図れる見通しを立てております。しかしながら、依然として経常収支比率は高く、財政は硬直化しており、今後ますます行政需要が増大していくことを想定すると、楽観できる状況ではないと考えております。

(答弁2)

老朽化した公共施設につきましては、順次、改修や更新を進めており、その中でも学校施設や市営住宅等は、個別に改修や建替え等の計画を策定しているところですが、令和8年度は、特に老朽化が著しい学校施設において改修の前倒しなどを計画しております。具体的には、次期総合計画で大規模な改修などを実施する予定であった格技室や体育館の屋根などの一部を、令和8年度から9年度にかけて前倒しで改修する予定です。また、昭和30年代に建築された学校施設につきましては、次期総合計画期間以降の改築時期まで大規模な改修予定はありませんでしたが、教室や廊下の床の劣化が著しいため、優先順位を決定し、令和8年度から10年度にかけて床の改修工事を予定しており、令和8年度に前倒しや新たに実施することとなった改修工事は合計5件で、工事請負費は約8,600万円を当初予算に計上しております。次に今後の取組みについてお答えします。公共施設全体の取組としましては、関係部課長で構成する「建築系公共施設マネジメント検討作業部会」の要綱改正を行い、修繕・更新事業の優先順位について全庁横断的に協議調整する場を設定することとしました。今後はどの施設を残しどの施設を統廃合するのか、将来の人口減少に対応した公共施設の総量縮減も念頭に置きながら、効率的・効果的な修繕・更新を進めてまいります。なお、学校施設については、長寿命化計画を令和7年3月に見直したところですが、雨漏りや外壁の剥落などの不具合に加えて、空調や給水管の漏水など設備の不具合も続いており、劣化状況によっては計画を前倒しする必要が生じることから、令和8年度に学校施設の劣化度調査を実施した上で、次期総合計画を見据えた長寿命化計画の見直しに取り組みます。

(答弁3)

まず、今年1月から高校生世代までの医療費を無償化しておりますが、この判断をした昨年9月の時点では、国の施策として給食費の無償化が検討されていたこともあり、子供が病気やけがをした際に、日々の「安心」や生活の「安定」を支えるセーフティネットとしての社会保障的側面を重視し、「子ども医療費無償化」を優先いたしました。今後の優先順位についてですが、今後実施が考えられる施策としては議員のご質問にある学校給食費の完全無償化や保育料の軽減などが考えられますが、各施策において既に実施している低所得者等に対する経済的負担軽減策や財政状況、他市での実施状況などを勘案しながら、様々な状況下で支援を必要とされる方々に対して、バランスよく支援が行き渡ることを重視しつつ、実施時期も含めしっかりと見極めてまいります。

そして加えさせていただきますと、医療費に関しては、かからないときと、意図せず時に数千円に膨らむときがある、可変性ですね。給食の場合は、5,000円だったら5,000円が1万円になることはありませんので、そういう意味で、ある意味見えているということ。それから、低所得者のことを申しましたけれども、こうしたところにしっかりと支援をしなければ、例えば子供に機会損失があるとか、経済的なことによって体験格差であるとか、こういうことが起こり得る、そういうことに関して公費を活用させていただいてサポートするという、こういうところが重要かと思っております。ですので、1つの同じ経済的な支援であったとしても、私の中では、そのような今、2つの例を言いましたけれど、意味を持ったものを優先したいと思っているところです。

(答弁4)

財政構造改善の取組を進める中においても、本市の魅力を高めていくためには、まちづくりに係る投資や新たな施策展開が必要であると考えております。また、老朽化した公共施設の維持・更新についても、施設再編の可能性も意識しながら、中長期的な視点で計画的に進めていきたいと考えております。先ほど市長が答弁しましたとおり、税収などは順調に伸びてはいるものの、合わせて物価や人件費も上昇しており、財政構造改善実施計画の効果額が目減りしてきている状況があることは認識しております。このようなことから、まずは計画に掲げた項目を着実に実施するとともに、まだ効果額をお示しできていない項目などの協議を進めてまいります。また、実効性のある行政評価の仕組みづくりや事業見直しのスキーム構築、スクラップ・アンド・ビルドの徹底など行うことで、安定的かつ柔軟に行財政運営ができる仕組みづくりに努めてまいります。

(意見1~4)

財政構造改善は一定、進捗しているが、まだまだ楽観視できる状態ではなく、さらに取り組みを進めていかなければならない、という認識を確認しました。財政状況の悪化を一定食い止められていると言っても、それは予算編成方針で新規・拡充施策を厳しく制限し、市の貴重な資産である市有地を売却するなどして、なんとか実現できているものです。施政方針で述べられた「文教住宅都市・西宮の堅持とさらなる発展」のためには、あらゆる施策を実施する必要があり、財源の確保が欠かせません。これほどまでに、支出を切り詰めなければならない現状を招いた責任の重さを、改めて自覚いただくとともに、緊張感のある行財政運営を強く求めます。

今回、この代表質問の冒頭では、市の数ある施策のうち、私たちが特に重要と考える2点、公共施設の老朽化対策と子育て支援について取り上げました。いずれも、多額の財源を必要とする取り組みです。私たちが行政改革を強く主張しているのは、コストカット自体が目的ではなく、こうした「真の文教住宅都市」を実現するために、必要な施策にお金を投じられる状況を作り出したいからです。

学校施設の危機的な状況を受けて、これまで予定していなかった改修の実施や、工事時期の前倒しのために、令和8年度で約8,600万円の予算を確保したこと、それはこの財政状況の中では画期的なことだと受け止めています。でも、まだまだ、先送りしている工事、657億円分の、わずか8,600万円分なんですよね。抜本的な前倒し、スピードアップが必要であることを改めて指摘し、詳細については後日、牧議員が一般質問の場で改めて取り上げます。

「今後はどの施設を残しどの施設を統廃合するのか、将来の人口減少に対応した公共施設の総量縮減も念頭に置き」とのことでしたが、公共施設等総合管理計画の策定時より、施設総量は増加しているのが現状です。令和7年度の包括外部監査においても、多岐にわたる指摘を受けており、改めて公共施設マネジメントの取り組みを強化するよう要望します。

子育て世帯に対する経済的支援については、「バランスよく支援が行き渡ることを重視」ということで、明確な優先順位の考え方は示されませんでした。子育て支援には、経済的負担の軽減のみならず、未就学児の保育や小学生の放課後施策等も含め、多様な取り組みがあります。限りのある財源をどの施策へ重点的に投じるのか、自治体によって判断は異なります。に投じるのか、自治体によって判断は異なります。私は、施策の内容もさることながら、その結論に至った理由を明確に示すことが市民の納得感につながると考えています。だからこそ、トップである市長には、その政策判断について、たとえ一見、 市民から批判を受けそうな内容であっても、ご自身の言葉でご説明をお願いしたいと思います。SNSも発達した今、そうした姿勢を強く感じる首長の方もいらっしゃいますので、本市もそうあってほしいと願っております。

■「Ⅰ 住環境・自然環境」について

(質問5)

施政方針では、阪神西宮駅北側地区・JR西宮駅南西地区の土地区画整理事業・市街地再開発事業について言及されましたが、他にも駅前の面的な整備が求められる地域として、阪急夙川駅周辺があります。当該エリアは本市の都市計画マスタープラン上、「地域核」に位置付けられており、1日平均乗降客数は3万人を超え、市内23駅中8番目の多さです。そうした重要な駅前でありながら、駅前広場は狭く、駅の利用者、バスを待つ人のほか、行き交う歩行者や自転車で慢性的に混雑しています。以前に公明党の山田議員が一般質問で取り上げていらっしゃる通り、改札口が南北1箇所ずつであり、北側・東側への改札口の設置を求める声も多くあります。また、改札口へのアクセスも、南側からは1箇所しかない山手幹線の横断歩道を渡ることとなり、北側や東側からは、狭い歩道の通行を余儀なくされています。単なる利便性の向上だけでなく、市民が自由に集い、楽しめるような空間も求められることは、言うまでもありません。また、歩行者だけでなく、車両の動線にも大きな課題があります。山手に住宅街が広がっている特性上、駅までの送り迎えに車を利用する市民が多く、バス・タクシー・乗用車が乗り入れる駅前広場では、車同士の危険な輻輳がしばしば見られます。平成10年に当時の建設省が示した「駅前広場計画指針」によれば、夙川駅前において必要とされる面積は4,973㎡ですが、現況は2,385㎡しかありません。2,588㎡不足している計算となりますが、近隣には他に駅前広場機能を分散させる場所もないのが実情です。昭和52年に完成した駅前の再開発ビル「夙川グリーンタウン」の管理組合では一昨年、建替え推進決議が行われ、再再開発に向けた機運が高まりつつあります。これらの状況をふまえて質問します。阪急夙川駅前のまちづくりについて、市としてのビジョンを示すべきと考えますが、見解をお聞かせください。

(質問6)

次に、改良住宅の建て替え・再整備についてお伺いします。私たちは、本件を今後の市政運営における最重要課題の一つととらえ、平成29年の代表質問以降、継続して指摘・提言を行ってきました。現在、まずは旧耐震住宅から新耐震住宅への移転を進めるとともに、入居・家賃制度のあり方について検討・協議を進めているものと認識していますが、現在までの進捗状況と、令和8年度に取り組む事項についてお答えください。

(質問7)

次に、住宅セーフティネットの強化についてお伺いします。高齢化の進行に伴い、高齢者や病気の方、障害のある方の人数が増加することに加え、近年では外国人住民の人口も伸びており、今後、住まいの確保に課題を抱える市民が増加していくと考えられます。一方で、公共施設マネジメントの観点から市営住宅の戸数は削減する方針であり、公営住宅に頼らない住宅セーフティネットの構築が急がれます。昨年、居住支援協議会が設立されたこともふまえ、今後の取り組み内容をお聞かせください。

(答弁5)

阪急夙川駅の周辺は、緑豊かで趣のある夙川を有し、駅北側を中心に閑静な住宅地が広がり、西側には夙川地域の象徴的な建物である夙川カトリック教会が存在するなど、交通利便性と自然が調和し、阪神間モダニズムの文化や歴史を感じることができる文教住宅都市・西宮を代表する地域でございます。

また、西宮市都市計画マスタープランにおきましても、日常生活の拠点として都市機能の誘導に努める、地域核に位置付けております。しかしながら、駅南側の駅前広場につきましては、平成26年度から28年度にかけて再整備を行ったものの、議員ご指摘の通り、駅前広場が狭小なため、交通が輻輳し、送迎車両の待機スペースが無いなどの課題が残されており、十分な改善には至っていない状況となっております。また、駅前に位置する夙川グリーンタウンにつきましては、大規模な再開発ビルとして開設後、48年が経過し、商業フロアの一部に空きスペースが生じていることから、地域住民等の生活利便性向上や、まちのにぎわい充実に向けた取組が必要と認識しており、これらが、当該地域の課題であると考えております。このような状況の中、夙川グリーンタウンにおいて、令和6年7月の管理組合総会で、「建替え推進決議」が採択されたことを契機に、周辺区域を含めた、阪急夙川駅周辺地域のまちづくり・活性化に向けた取組が開始され、市といたしましても、その動きを把握しております。このまちづくり活性化に向けた取組によって、当該地域の課題が緩和されれば、文教住宅都市・西宮を代表する地域として、より魅力的なまちへと繋がることが期待できるため、市としましては、地域の取組状況を踏まえながら、都市計画制度の活用など、適切に協力してまいりたいと考えております。

(答弁6)

改良住宅の旧耐震住棟から新耐震住棟への住替え事業につきましては、令和6年度より事業を開始し、これまで4回の住替え募集を実施してまいりました。住替え事業の推進に当たりましては、入居者の方々が高齢であることも多く、一人ひとりの御事情やお気持ちに寄り添い、丁寧に説明を行いながら、御理解をいただいて進めることを基本としております。現在、旧耐震住棟5棟のうち、最も古い中須佐町7号棟を対象に、住替えを希望される入居者から順次対応を進めており、その対応が完了に近づいております。令和8年度の取組といたしましては、中須佐町7号棟については希望者の住替えを完了させるとともに、津田町10号棟の募集を開始いたします。あわせて、その他の旧耐震住棟入居者を対象に住替え意向調査を実施し、今後の計画的な推進に向けた準備を進めてまいります。制度設計の進捗状況につきましては、今後進めていく再整備に向け、入居承継制度や家賃体系等の課題について、関係法令や国の要綱等を踏まえ、どのような制度改正が必要か検討を進めているところでございます。また、制度設計に当たりましては、改良住宅の成り立ちや入居の経緯に十分配慮しつつ、地元との意見交換や住宅審議会での審議を経るなど、様々な意見を踏まえながら進める必要があると考えております。令和8年度については、制度設計に向けた検討を継続するとともに、地元との調整に向けた準備を進めてまいります。

(答弁7)

高齢化の進行や外国人住民の増加など、社会状況の変化により、住宅確保要配慮者への支援の必要性は今後も高まると認識しております。そのため、公営住宅の役割を踏まえつつ、民間賃貸住宅の活用も含めた住宅セーフティネットの強化が重要であると考えております。その対応策として、本市では、令和元年度から高齢者等すみかえ相談窓口事業を開始し、令和2年度から名称を変更し、民間賃貸住宅すみかえサポート事業として、実施してきました。すみかえ相談件数は、令和6年度は93件、令和7年度は令和8年1月末時点で60件あり、相談内容に応じて協力する不動産店や居住支援法人を紹介し、住まい探しを支援しております。こうした取組をさらに強化するため、令和7年11月20日に西宮市居住支援協議会を設立し、行政、福祉関係団体、不動産関係団体、居住支援法人等が連携して、支援のあり方を協議しながら進める体制を整えました。今後の居住支援協議会の取組としましては、すみかえ相談窓口の運営を強化するために、協力する不動産店や居住支援法人のさらなる登録を推進します。また、研修会や勉強会等を通じて関係者間の理解と連携を深め、支援の質の向上を図ってまいります。さらに、これまでの入居前の支援に加え、入居中・退去時の課題も見据えた支援についても協議会で整理し、段階的に取り組んでまいります。今後とも、官民の連携を深め、住宅確保要配慮者の円滑な入居と居住の安定につながる住宅セーフティネットの強化に取り組んでまいります。

(意見5)

夙川駅前のまちづくりに対し、市として適切に協力していく考えをお示しいただきました。長年、指摘されてきた当該地区の様々な課題について、抜本的な解決を図る機会は、事実上「夙川グリーンタウン」の再再開発が進められるタイミングしかあり得ないと思うんですよ。それを単なる駅前ビルの建て替え事業と捉えるのではなく、市としても主体的に参画し、エリア全体の魅力向上に取り組んでいただくよう要望します。あわせて、それぞれの課題に対する市の考え方を、明らかにしていただきたいと思います。

(意見6)

改良住宅については、住み替え事業の進捗状況をご答弁いただきました。制度設計についても、令和8年度には地元との調整に向けた準備を進めるとのこと、長年、先送りされてきた課題に着手したことを評価するとともに、具体的な進展を強く期待します。あわせて、再三申し上げておりますが、当該地域は交通利便性にも優れた本市の都市核であり、効果的な土地の活用が期待できる場所です。改良住宅を めぐる諸課題の整理にとどまらず、長期的なまちづくりのビジョンについても構想を深めていただきますよう要望します。

(意見7)

民間の住宅を活用した住宅セーフティネットの構築について、以前からその必要性は認識されていたものの、実際の取り組み内容は限定的でした。しかし、昨年の居住支援協議会の設立を大きな契機として、ここ数年の間で、具体的な活動が動き出したように感じています。だからこそ、協力不動産店や居住支援法人の拡充、市民や地域・福祉関係者に対する制度の周知などに、力を注いで頂きたいと思います。そして、この施策の成否は、所有する部屋を要配慮者等に貸すオーナー、大家さんの協力にかかっています。既存の支援体制のみならず、どのような制度があれば部屋を安心して貸すことができるか、賃貸物件の所有者の意向を調査していただきたいと思います。市営住宅の維持・更新に投じるコストを、戸数縮減によって大幅に減らせるなら、その分の財源を一定、別の住宅セーフティネットに投じることも可能と考えますので、今後、様々な施策を検討するよう要望しておきます。

■「Ⅱ 子供・教育」について

(質問8)

本市は、市内で勤務する保育士に対し、宿舎借り上げ支援等の経済的支援、保育所等に入所する際の加点措置といった就職・復職支援、事務作業のICT化等を含む保育の質向上支援に取り組んでいます。特に経済的支援については、令和4年度から就職応援一時金を導入するなど、近年のご努力により概ね他自治体と遜色ない水準を実現していることを、評価しています。一方で、一部の自治体と比較して見劣りする項目もあり、今後、採用環境がより厳しくなることを鑑みれば、施策のさらなる充実が求められます。宿舎借り上げ支援等には国費が充当されていますが、全国的には保育所待機児童が大きく減少しているため、国の動向にも注意が必要です。また、繰り返し指摘している通り、待機児童対策に寄与していただいているのは保育所・認定こども園だけではなく、私立幼稚園も預かり保育等によって多くの子どもを受け入れてくださっています。全ての子どもと幼児教育・保育に携わる方を大切にするという観点からも、これらの支援は私立幼稚園も対象に加えるべきです。本市には、幼稚園教諭・保育士を養成する教育機関が複数あり、養成校との連携強化も重要な取り組みとなります。これらの観点をふまえ、今後の保育士確保施策について、市の考えをお聞かせください。

(質問9)

次に、部活動の地域展開についてお伺いします。部活動の地域展開にあたり、本市では令和7年1月以降、プレみやクラブの募集が進められ、本年2月10日時点で329活動が登録されています。一部の種目・地域を除いて、従前、中学校の部活動で行われていた活動については、引き続き各地域で取り組める環境がほぼ整備されており、市および教育委員会、統括団体、そして各クラブの皆様のご尽力に、敬意を表するものです。一方で、本年9月からの本格展開に向けて、解決すべき課題は依然として多く存在します。これまで、まずは受け皿の確保に注力されてきたものと理解しておりますが、今後はよりスムーズに展開を進めることや、活動の質を担保することに、重点を置いていただきたいと考えます。施政方針では、今後の取組として「統括団体を中心とした運営基盤の強化、経済的困窮世帯への支援、生徒・保護者等への広報、学校施設整備等」が掲げられました。私も、生徒・保護者やプレみやクラブの関係者から、多様な声をお聞きしております。例えば、広報については、取り組み全般の機運を高めるとともに、生徒・保護者が求めている具体的な情報を提供することが求められます。指導者の質は、生徒の安全や保護者の安心感に直結しますが、現在は動画の視聴にとどまっており、内容の充実や実効性の確保が急務です。学校施設の活用については、備品等をプレみやクラブが出来るだけ柔軟に使用できるようにするとともに、夜間や休日に学校へ多くの方が出入りすることを踏まえた安全対策も重要です。一連の取り組みに要する財源は、国や市が責任を持って確保するべきではありますが、意欲的な自治体では、地元企業がスポンサーとなっている事例や、スポーツ関係企業とのタイアップ、寄附の募集等を通じて資金を調達しており、本市も同様の取り組みを検討するべきです。これらの観点をふまえ、令和8年度の具体的な取り組みをお聞かせください。

(質問10)

次に、民間施設を活用した水泳授業については、当会派では大迫議員が昨年9月定例会の一般質問で取り上げており、本会議・委員会等の場で多くの議員が提言を重ねてきたテーマです。令和8年度にモデル事業が開始されることを、前向きに評価しています。今後、モデル事業の対象校以外にも展開していくべき取り組みと考えますが、教育委員会の方針をお聞かせください。一方で、市内全校の水泳授業を民間施設で受け入れることは困難と考えられるため、引き続きプールを修繕・更新しなければならない学校もあると予想されます。プールの修繕・更新には多額の費用を要するため、近接する学校でプールを共用するべきと考えますが、教育委員会のご見解をお伺いします。

(答弁8)

本市においては、市内認可保育施設で勤務する保育士に対し、宿舎借り上げ支援事業、就職応援一時金事業、奨学金返済支援事業といった各種補助事業の実施や、保育士・保育所支援センターの設置などの保育士確保策に取り組んでおりますが、本市の待機児童の状況も踏まえ、今後も継続した取組が必要であると考えております。これらの取組について、他の自治体に及ばないものもある一方で、他の自治体よりも充実している事業もございます。保育士確保策は、様々な事業を互いに掛け合わすことによって相乗効果を生み出すと考えており、各種補助事業の実施に加えて保育士養成校との連携にも取り組んでいるところでございます。各種補助事業の実施には、財源の確保が必要となることから、今後も、国や他の自治体の動向を注視しながら、継続的な保育士確保策に取り組みたいと考えております。また、私立の幼稚園教諭に対する、経済的支援や入所時の加点措置については、法令上、保育の実施義務が市町村にあることと合わせ、財政的な観点から、本市では、待機児童対策の主たる部分を担う保育士に限定して実施することがより効果的であると考えております。

(答弁9)

まず、広報についてはこれまでに、プレみやをわかりやすく伝えるためのPR動画を作成したり、プレみやクラブフェアを開催したりして、新しい取り組みとなるプレみやの趣旨や仕組みを紹介してまいりました。更に、中学生だけでなく、これからプレみやを選択していく小学生も興味が持てるよう、プレみやを題材にした漫画を含むパンフレットも作成しており、3月から4月にかけて配布する予定です。また、小学校などからは、児童生徒や保護者は、今後参加するプレみやクラブを具体的に検討しており、各クラブの詳細な情報を求めていると聞いております。これまでにも、市のホームページで、各プレみやクラブの情報やFAQを公開していましたが、3月には、活動の種類や地域などの条件で検索した上で、各クラブの特徴や会費などのより具体的な情報を調べやすい専用のホームページを公開します。今後も、プレみやの準備が加速化していくことを踏まえ、進捗状況などを周知する広報誌の作成も予定しております。SNSの活用も含めた有効な手段を検討し、本格実施までに最新の情報などを届けてまいります。

プレみやクラブの指導者の質の向上、担保については、受講のしやすさや、周知において優れていることから、動画研修を引き続き活用してまいります。今後は、さらなる内容の充実と実効性の担保を図るため、統括団体である西宮スポーツセンターと協議しながら、対面での実地研修など、動画研修以外の方法も検討してまいります。

学校施設の活用については、部活動が9月からは無くなることを前提にプレみやクラブの希望する日時や活動場所をもとに事前に利用調整を行った結果、既に中学校施設の大半の日時、場所が埋まり、プレみやクラブの活動場所が確保できました。学校が所有する物品をプレみやクラブが使用する際の取扱いについては、学校教育活動や管理面において支障のない範囲で無償使用を認め、スポーツクラブ21の事例を参考にしながら本格実施までに共通ルールを定めたいと考えております。学校施設の安全対策について、ソフト面では警備員を効果的に配置するとともに、プレみやクラブの運営者には学校施設の適切な使用と盗難防止等の安全対策の徹底を周知します。ハード面では、令和7年度中に全ての中学校へ防犯カメラを設置し、3校でスマートロックを試験的に導入します。また、令和8年度には、管理諸室を中心に機械警備の強化を図るとともに、スマートロックの使用状況を検証しながら令和9年度以降の本格整備に向けた検討を行います。

プレみやを持続的なものとしていくための財源確保の取り組みとしては、企業版ふるさと納税などの活用について、所管部署と協議を行いながら、制度面や運用面の必要な整理を行っております。企業からの寄付等を受け、プレみやの環境整備に活用することについて、他市の事例なども参考にしながら、引き続き研究してまいります。一方で、地域や民間企業からの支援は金銭だけでなく、物品の支援や指導者の派遣、場所の提供など様々な形があり得ます。また、市への支援ではなく、個別のクラブへの支援も考えられます。本市が部活動の地域展開についての連携協定を締結した阪神タイガースは軟式野球のプレみやクラブへの運営費等の支援や野球大会の開催を予定されています。このような取り組みを参考に、他の企業にも支援をご検討いただけるよう、「企業からの応援を得るクラブの紹介動画」を作成しており、市のホームページで公開する予定です。今後もプレみやについての理解促進を図り、地域や民間企業から様々なご協力をいただけるよう呼び掛けてまいります。

(答弁10)

民間施設を活用した学校水泳授業の本格実施に向けたモデル事業につきましては、令和8年度と9年度の2年間で段階的に実施する計画としており、移動手段や安全対策等の運営課題と、適切な指導・評価等の教育的側面の双方から多角的な検証を進め、本市の実情に合った効果的かつ効率的な水泳授業の在り方を検討してまいります。令和8年度は、高須小学校、西宮浜義務教育学校、深津小学校の3校においてモデル事業を実施しますが、予算化できましたら、令和9年度はさらに事業を拡大したいと考えております。なお、令和10年度以降の展開につきましては、モデル事業の検証結果を踏まえて令和9年度中に民間委託の基本方針を策定し、具体的な方向性をお示ししたいと考えております。次に、学校プールの共同利用についてお答えいたします。学校の立地や、民間施設の受け入れにも限界があることなどを考えると、すべての学校で民間委託を導入することは困難で、引き続き学校のプールを使用することも想定されます。その場合、コスト抑制の観点からは、近接する学校におけるプールの共同利用は、有効な選択肢の一つであると考えておりますが、民間委託の本来の目的である熱中症対策や授業時数の確保など、導入にあたって解決が必要な課題もあることから、民間委託のモデル事業と並行して、プールの共同利用についても条件等の整理を進めてまいります。 

(意見8)

まず、保育士確保施策ですが、少なくとも現在のメニューについては、堅持していただきたいと思います。仮に、国の財源が見込めなくなっても、本市にとってはまだまだ必要な施策であることを、改めて強調しておきます。経済的支援を幼稚園の先生にも拡充することについては、何度主張しても平行線ですね。せめて一部の施策だけでも、実施することはできないんでしょうか。「待機児童対策の主たる部分を担っている保育士に限定して」と答弁されてるんですけど、養成校に通う多くの学生が、幼稚園教諭と保育士の免許をどちらも所持していて、就職先を幼稚園にするのか、保育所にするのか、並行して検討しますよね。その時に、保育所には手厚い支援があって、幼稚園には支援が全くない。もちろん、就職先を選ぶ理由はお金だけではありませんが、あまりにも支援が保育所に偏りすぎているがために、幼稚園の採用環境が極めて厳しくなっていることを、十分にご認識いただきたいと思います。認定こども園に移行すれば経済的支援の対象となりますが、拡充する時間帯や児童の年齢に応じた人員体制を構築するには、ある程度の期間を要します。現状、幼稚園として運営している間は、経済的支援の対象となりませんから、その中で認定こども園に必要な先生を採用していくのは至難の業と言えます。認定こども園への移行そのものについても、なかなかスムーズに進まないといったお声をお聞きしておりますので、市として丁寧かつ柔軟に対応していただきますよう、お願いします。

(意見9)

地域展開については詳細なご答弁を頂きました。お答えいただいた内容を、是非、具体的かつスピーディーに進めてください。また、私が申し述べた内容は地域展開をめぐる課題のごく一部に過ぎませんので、特に現場で奮闘されている皆様の声を、丁寧に把握しながら、必要な対応をとっていただくよう要望します。これまで中学校部活動が担ってきた役割の大きさや、生徒・保護者をはじめとする多くの関係者への影響を鑑みれば、地域展開に向けた業務には、市としても十分な人員と財源を投じるべきです。最近では神戸市が、「コベカツ」の会費について、月額1,500円補助する方針を示しましたが、本市においても、国や他自治体の動向にかかわらず、西宮市として「子どもたちの育ちを支える」という姿勢を大切にしていただきたいと思います。

(再質問10)

プールの共用化について、前向きな姿勢をお示しいただきました。これって、プールに限った話ではなくて、他の施設についても、同じことが言えると思うんですよね。事実、施政方針では西宮浜義務育学校における給食調理場の一元化が掲げられました。こうした取り組みは、施設だけでなく業務も統合することで、人員体制のスリム化につながると考えます。今後、児童・生徒の数は大幅に減少していく一方、学校は地域コミュニティの拠点でもあり、安易に統廃合するべきものではありません。その中で、近接する学校における施設の共用や業務の統合は、極めて有力な手段になると考えますが、教育委員会の見解をお聞かせください。

(再答弁10)

議員ご指摘のとおり、今後、児童生徒の減少が進む中で、すべての学校にフルスペックの機能を維持し続けることは、財政面のみならず、人員配置の面からも困難となる可能性があります。そうした中、西宮浜義務教育学校における給食調理場の一元化など、近接する学校における施設の共用や業務の統合は、施設整備費や維持管理費の縮減のみならず、人員配置の適正化などの業務運営の効率化にも寄与する、持続可能な運営体制を構築していくための有力な手段になると考えております。

(意見10)

こちらも前向きなご答弁を頂きました。お答えいただいた内容は、今後、非常に重要な考え方となります。将来的な課題と受け止めるのではなく、西宮浜義務教育学校はもとより、条件に合致する学校を早期に選定し、まずはモデルケースとして課題の洗い出しや改善に取り組んでください。そこで得たノウハウを横展開していくことが、実現に向けた近道になると考えています。水泳授業の民間委託も、提案から実施までには長い年月を要しました。問題が表面化してから取り組むのではなく、先手先手で進めていただくことを要望し、次の項目に移ります。

■「Ⅲ 福祉・健康・共生」について

(質問11)

近年、本市においても外国人人口は増加の一途をたどり、本年1月1日時点では9,605人と、初めて全市民の2%を超えました。市が外国人に対して行う施策は、これまで国際交流に重点が置かれていたように感じますが、人口の増加に伴って、より具体的な生活上の支援が求められるようになっています。そのためには、外郭団体である公益財団法人西宮国際交流協会との役割分担を明確にし、市として必要な施策を展開するための体制構築が欠かせません。外国人施策のあり方について、今後の見直し方針をお聞かせください。

以上、答弁を求めます。

(答弁11)

少子高齢化による国内の労働力不足を背景に、国が外国人材の受入れを拡大する施策を展開していることから、日本で生活する外国人の数は年々増加しており、本市においても、外国人市民の増加と多国籍化が進んでいます。さらに、家族を帯同するケースも増えていることから、就学、結婚・離婚、就労といったライフステージにおける支援やゴミの出し方など日常生活に根差した多様な相談が増加傾向にあり、これまでの施策だけでは十分に対応できないといった課題が生じています。外国人施策については、国からも地方公共団体に対して、国際交流や国際協力に加えて、地域における多文化共生の視点を踏まえた取組みを進めることが求められています。これまで、本市では平成10年に策定した「西宮市外国人市民施策基本方針」に基づき施策を展開してきましたが、近年の外国人市民を取り巻く状況の変化を踏まえ、今後の外国人市民施策については、次の4点を意識して進めていく必要があると考えています。1点目は、現基本方針にも記載をしております「外国人市民の人権の尊重」で、このことは施策を推進するうえで基本となる視点であると考えています。2点目は、外国人市民が安心して生活を送ることができるよう、ニーズ把握につとめるとともに、情報提供や相談窓口の充実を図るといった「生活支援」です。3点目は、「コミュニケーション支援」で、日本語を話せない、理解できない外国人市民が増加していることから「やさしい日本語の普及」や「日本語および日本社会に関する学習支援」の必要性が高まっています。令和元年度には、日本語教育の推進に関する法律もできており、国や地方公共団体の責務として位置づけられています。4点目は、「多文化共生の地域づくり」ということで、外国人市民が地域社会に参画できるように、また、孤立することがないような環境を目指し、取組むというものです。特に2点目の相談窓口の充実に関しては早急な対応が必要と考えており、本年1月より、企業版ふるさと納税により寄贈をうけた翻訳タブレットセットを関係課で配備し、運用を開始しているほか、本庁での窓口体制強化も検討しているところです。今後、外国人市民施策を推進するにあたり、相談支援と日本語教育支援については市が主体性を持って取り組む必要があると考えています。そのうえで、西宮市国際交流協会との役割分担につきましては、基本方針のアップデートや将来的な外郭団体のあり方を検討する中で、引き続き相互の役割を整理し、連携を図りながら多文化共生社会の実現に向けて取り組んでまいります。

(意見11)

私はここで、「外国人の受け入れを拡大するべきかどうか」「どんな外国人を受け入れるべきか」という、大きな政策の話をしたいわけではありません。それは、国レベルで検討されるテーマであり、地方自治体にとって、外国人の増加は「望むと望まざるとにかかわらず」目の前にある現実です。その現実から生じる一つずつの課題を、具体的に解消していかなければなりません。本市においても、外国人住民の割合が高く、様々な場面で外国人の対応に直面している地域は、既に存在しています。外国人に対する施策は、外国人を支援するだけでなく、外国人と対応する日本人を支援するという意味合いもあります。共生という言葉は、口にするのは簡単でも、実現するのはとても難しいことです。この分野の政策について学びを深めていく中で最近、私自身そのことをすごく実感しております。一方で、特定のエリアに外国人ばかりで暮らし、地元住民との交流が断絶している状態を、望ましいとも思いません。外国人施策のあり方については、本定例会中の総務常任委員会において、所管事務報告も予定されています。まずはそこでの議論に委ねるとともに、今後も必要な指摘・提言を行ってまいります。

■「Ⅳ 都市の魅力・産業」について

(質問12)

昨年、全国各地で熊による被害が相次ぎ、市民の方から不安の声が寄せられました。本市においては、ツキノワグマの生息は確認されていないと聞いていますが、自然環境や動物の動態を完全に見極めることは難しく、被害が発生しないと言い切ることはできません。熊をはじめとする危険な有害鳥獣が出没した場合の対応についてお聞かせください。昨年9月1日に改正鳥獣保護管理法が施行され、市町村の判断による緊急銃猟が可能となったこともふまえ、体制の整備が必要と考えますが、ご見解をお聞かせください。

(答弁12)

野生鳥獣については、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」により保護されており、狩猟については、対象鳥獣の指定、区域の定めがあり、また、狩猟期間(11/15~2/15)しか狩猟できません。有害鳥獣については、県や市が捕獲許可を出すことにより、狩猟期間でなくても捕獲可能で、本市では、兵庫県猟友会西宮支部に有害鳥獣の捕獲を年間通じて委託しております。危険な有害鳥獣が出没し、人身被害等が発生するおそれが生じた場合に適切に対処するため、本市では、「有害鳥獣出没時の対応マニュアル」を策定しております。対応マニュアルでは、危機レベルの基準とともに、危機管理室、兵庫県、警察、消防、猟友会西宮支部等との体制系統図を定めています。被害や緊急性があると判断した場合は、現場に急行し、通報者等から詳細な情報を聴取し状況確認のうえ、学校園や自治会などへの注意喚起を含む、追い払いなどの初動対応を行います。さらに、捕獲の必要性があると判断した場合は、県などの関係機関と協議のうえ、警察に協力を求め、猟友会に捕獲依頼を行います。次に、緊急銃猟の体制の整備につきましては、想定としてツキノワグマが考えられますが、兵庫県は、絶滅しない程度の個体数に維持する考えで、今年度、狩猟が禁止されています。現在のところ、西宮市内には生息していないと確認しておりますが、出没した場合を想定し、猟友会西宮支部の有害鳥獣捕獲班の2名を緊急銃猟実施者としてすでに選抜しており、速やかに対応できる体制整備を進めているところです。今後は、兵庫県と情報共有を図りながら、他市の体制整備状況なども注視し、研究してまいります。

(意見12)

有害鳥獣、とりわけ熊への対策について、対応マニュアルを策定して必要な準備を行っていることが確認できました。本市において、実際、緊急銃猟に至るケースは想定されにくいのかもしれませんが、有事への備えは確実に行っていただきたいと思います。あわせて、またいつか、各地で熊の出没に注目が集まった際には、本市における生息状況や対策について、積極的に情報発信してください。本件のみならず、市民が求めている情報を、適時、的確に広報していただくことを要望しておきます。

■「Ⅴ 環境・都市基盤、安全・安心」について

(質問13)

昨年12月11日の建設常任委員会で報告された「水道事業投資・財政計画の見直し」において、鯨池浄水場の再整備を延期する考えが示されました。南部地域の自己水源としては当面、鳴尾浄水場を延命化して活用する方針で、再整備に必要な投資額の大きさや、水需要の減少・複数水源化の可能性等を踏まえれば、その判断には一定、妥当性があると考えます。委員会での答弁でも示唆されている通り、今回の延期は単に工事の時期を後ろ倒しするのではなく、再整備の必要性自体から改めて検討していくものと受け止めています。その結果として、再整備を行わないと結論付けた場合、鯨池浄水場の土地や設備は、どのような活用が考えられるでしょうか。また、今回の延期により、再整備を行うにしても、別の手段で活用するにしても、その時期は相当先となることが見込まれます。現在は市の倉庫や書庫、災害時の応急給水拠点として使用されていますが、暫定的に使用する期間が大幅に伸びる以上、土地・建物の活用についても、より効果的な手法を検討するべきです。以前に私は一般質問で、甲子園段上線に面する資材置場を保育所の用地として活用するよう提案しましたが、市街地に位置する広大な敷地には、大きなポテンシャルがあると考えます。鯨池浄水場の将来的なビジョンと当面の活用方針について、市の見解をお聞かせください。

(答弁13)

鯨池浄水場の再整備は、当初、老朽化した鳴尾浄水場の代替施設として、地下水を主な水源とした浄水施設の再構築を考えておりましたが、将来的な水需要の減少予測によれば、阪神水道企業団からの受水のみで、通常時の供給量が賄える見通しであることや、再整備に必要となる投資額の大きさなどを踏まえた結果、新たな方向性を検討していくことといたしました。議員ご指摘の通り、この見直しは再整備の必要性自体から、改めて検討していくものでございます。お尋ねの、鯨池浄水場の将来的なビジョンについてですが、現在、阪神水道企業団が阪神地域を俯瞰した広域連携について、構成市をはじめ兵庫県営水道や近隣水道事業体と連携施策の検討を行っており、本市としては、その中で鯨池浄水場の将来的な活用方針を、検討していくことが必要であると考えております。また、その際には、能登半島地震以降、特定の水源に依存しない水源の分散化の重要性が議論されていることから、鯨池浄水場内の地下水は、災害時の応急給水に使用できる貴重な水源の一つであることも、踏まえておくべきと考えています。このようなことから、活用方針が定まるまでの敷地の利活用に関しましては、地下構造物が多く残存し、その撤去に多大な費用を要するため、現在の応援給水車の集結場所や、応急給水の活動拠点としての活用と他部局などへの貸し出しを継続してまいります。将来的に、広域連携での活用や浄水場の再整備を行わないと決定した際には、売却も検討してまいります。

(意見13)

将来的なビジョンについては了解しました。一方で、当面の活用方針については、ご答弁の内容に一部、納得しかねます。「広域連携での活用や浄水場の再整備を行わないと決定した際には、売却も検討してまいります」とのことでしたが、今回の見直しによって、その決定までに相当長い時間がかかることになったわけですよね。それまでの活用が、ご答弁で述べられた「他部局などへの貸し出し」だけで十分なのでしょうか。外部に貸して賃料収入を得るという発想が欠けていることを、残念に思います。財政構造改善実施計画には「1.歳入増の取組」のうち「市有地の貸付収入」として、「これまで未利用期間が長期間のものを貸付していたが、短期間のものであっても貸付を行うなどして収入増を図る」と記載されています。将来的に活用・売却の可能性があるからといって、貸し付けしないという判断は、この方針に反します。浄水場そのものの敷地は活用が難しくても、先に述べた資材置場は、1,400㎡を超える整形地で、活用しやすい土地です。短期間であっても、駐車場やマンションのモデルルームといった用途には、適する可能性があります。応急給水拠点としてのスペースを重視するなら、土地の一部のみを貸し付けるという選択肢もあるかもしれません。市が所有する土地・建物の貸付については、一通り既に検討されているはずなんですけど、今回のようなケースに触れると「やっぱり、まだ活用できるものが眠ってるんじゃないかな」と感じるんです。じゃないかなと感じるのです。今ここに、この議場に

は全ての局の責任者の皆さんがいらっしゃいますから、それぞれに「うちの局のあの土地、よく考えたら貸せるんちゃうかな」と改めて考えてみていただきたい。その点を要望いたしまして、次の項目に移ります。

■「Ⅵ.政策推進」について

(質問14)

まずは、広聴についてお伺いします。本市には、市ホームページの投稿フォーム・メール・文書等により、年間1,000件以上の「市民の声」が届いています。寄せられた質問・意見・提案等は、市民相談課が受け付けた後、所管する部署へ振り分け、各課から回答していますが、その回答内容に問題のあるケースを多く確認しています。例えば、市民がある施策に対する予算額を質問しているのに、金額を答えず、制度の趣旨を説明するだけの回答。市民の要望している内容が、市では明らかに解消できないにもかかわらず、「できない」とは明言せず、現在市が取り組んでいることを列記している回答。市民が困りごとを相談する中で、「例えばこのような手法はとれないのか」と例示しているのに対し、その例示に対する回答のみで、根本的な課題の解消については触れない回答。私が把握しているのは、市が行った回答のごく一部ですが、多くの市民が市からの回答を「腑に落ちない」「はぐらかされている」と受け止めています。市民の声に対して誠実に回答することは極めて重要であり、回答の質を担保するために実効性のある取り組みを進めるべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。

(質問15)

次に、人件費については「人員抑制と給与水準適正化の両面から人件費の抑制に取り組んでいく」とのことでした。係長に対する管理職手当の見直し等、これまで具体的な検討や協議に至ってこなかった課題についても、結論を出すべきと考えますが、令和8年度の取り組み内容をお聞かせください。

(質問16)

次に、外郭団体の見直しについてお伺いします。昨年、市は私の代表質問に対し、「外郭団体全体の課題について整理して対応を検討する」「外郭団体のあり方や共通の課題について、令和7年度中に何らかの方針を示したい」と答弁しました。その答弁に対し、私は「共通の課題を示すだけでは不十分で、各団体の課題と対応こそ、令和7年度中には示すべき」と強く申し上げました。しかしながら、昨年12月10日の総務常任委員会で示された外郭団体の見直し方針(案)は、やはり、外郭団体全般に対する課題の整理や分類を中心とするものでした。一部、個別の団体についての言及はあるものの、抽象的な記載にとどまる箇所や、時期が明示されていない項目も多く、高く評価できるものではありませんでした。外郭団体の見直しは、財政構造改善において極めて重要な取り組みであるにもかかわらず、これまでの進捗状況は迅速さに欠けます。令和8年度に進める取り組みを、具体的にお聞かせください。

(質問17)

次に、民間提案制度についてお伺いします。昨年8月1日の総務常任委員会で報告された「民間提案制度」は、民間事業者のアイデアやノウハウを活用することが期待できる、魅力的な取り組みでした。委員会の場においても当会派の澁谷議員・牧議員から、対象とする事業の幅をより広げるべきでは、ぜひ前向きに進めてほしい、といった質問や意見を申し述べたところですが、「詳細なスケジュールは今後検討」とされたまま、その後の具体的な動きに至っていません。現在の検討状況と今後の取り組み予定をお聞かせください。

(質問18)

市政ニュースは、本年4月からのリニューアルで月1回の発行となり、ページ数の充実とあわせて、地域の魅力を発信する記事も掲載するとのことでした。私たちは、この機会に、地域情報誌『宮っ子』との統合を進めるべきだったと考えています。『宮っ子』は昭和54年の創刊以来、市民の手で企画・編集・配布が行われてきた大変意義深いコミュニティ活動で、これまで約400号の発行を重ねてこられたことには、心から敬意を抱いています。一方で、地域活動の担い手が減少する中、編集委員のなり手が不足する・各自治会等が配布を続けられない、といった課題が顕在化しています。発行主体である西宮コミュニティ協会には、『宮っ子』の印刷費用等として、年間約5,000万円の補助金が支出されています。私たちは以前より、市政ニュースとの統合も含めて、『宮っ子』のあり方を整理するよう提案してきましたが、今回のリニューアル時に具体的な検討が行われた様子はありません。市からのお知らせである市政ニュースと、地域コミュニティからの主体的な発信である『宮っ子』の位置付けが異なることは理解しますが、公金を用いて、市民に幅広く届けられている紙媒体であることは共通しますし、市政ニュースで地域の魅力を発信していくなら、その役割はより重なってくるものと考えます。今後の『宮っ子』のあり方について、見解をお聞かせください。

(答弁14)

市民からのご意見やご要望に対しては、その意図を正確に把握したうえで、誠実かつ適切に対応することが、行政の基本的な責務であり、このことは、市ホームページやメールで寄せられる「市民の声」に対する回答だけでなく、窓口や電話における対応においても同様であると考えております。「市民の声」に対する回答処理の流れとしては、市民相談課が受け付けた後、内容を確認の上、所管課へ回付し、所管課が市民へ回答を行った後には、その回答内容を市民相談課にも共有する仕組みとなっております。その中で、所管課から回答される内容の多くは適切に処理されていると認識しておりますが、議員がご指摘のような事例については改めていく必要があると考えております。これまで、「市民の声」については、「十分な調査及び検討を行い、総合的視点に立って遅滞なく結論を出す」ことや「原則として受付日から10開庁日以内に回答する」など、事務処理上のルールについて、庁内への周知を図ってきたところです。こうした取組みに加え、今後は、市民相談課で処理報告を受けた回答の中から、疑義のある回答内容については、所管課に確認を行ったり、適切な回答事例と改善が必要な回答事例を抽出し、庁内に共有したりするなど、適切な対応に向けた取組みを進めてまいります。

(答弁15)

人件費につきましては、収支均衡を図るためにも財政構造改善実施計画でお示しした内容にそって取り組みを進めていく必要があると認識しております。このために、西宮市定員管理計画の着実な実行を図っていくとともに、今年度から関係職員団体と協議を進めている係長級の管理職手当をはじめ、国や他都市と比較して均衡を図る必要がある手当等について改正に取り組んで参ります。また、人事評価制度については、公正かつ納得性の高い評価の実現に向けて、見直しを進めてまいります。

(答弁16)

昨年12月に所管事務報告をしました「外郭団体の見直し方針」では、外郭団体全体の課題とともに、団体ごとの課題と対応方針をお示ししましたが、議員ご指摘のとおり、団体の統合など時期や内容を明らかにできていないものがございます。また、その所管事務報告においてご意見をいただきましたとおり、課題に対する対応の進捗管理が重要であると考えております。そこで令和8年度は、「外郭団体の見直し方針」に示した課題に対する対応を着実に進めるため、政策局から所管局へのヒアリングや照会を通じて進捗管理を的確に行うとともに、課題の整理がついたものは適宜、議会報告を行う予定でございます。また、内容や時期が具体的に示せていない団体の統合については、その対象団体と時期についての検討を行い、対象団体と市とが協議する場の設置に向け準備を進めたいと考えております。

(答弁17)

民間提案制度は、民間事業者のアイデアやノウハウを活用して、自治体の経営改善や地域課題の解決につなげる取組であり、民間事業者ならではの柔軟な発想や技術力によって市民サービスの向上や行政運営の効率化が期待できる制度であると考えております。全国的にも当制度を実施する自治体が徐々に増えておりますが、西宮市において、より効果的で実効性のある制度とするためには、適切な制度設計を行うことが重要であり、昨年8月に行った所管事務報告においてご指摘いただいた内容も踏まえ、運用指針や募集要項等の精査を行っているところです。制度を運営していく上で、時勢に応じた募集テーマの設定や、制度の透明性・公平性を十分担保できるような仕組みが重要であると考えており、そのような内容を十分検討したうえで、できる限り早期に実施できるよう、引き続き取り組んでまいります。

(答弁18)

西宮コミュニティ協会が発行する『宮っ子』につきましては、記事の作成・編集から各家庭への配布まで自治会を含めた地域の方が担っています。地域活動の担い手不足・高齢化が深刻化する中、市としましても配布等に関する地域負担の課題を認識しております。また、これまで発行回数やページ数の削減、紙質等の見直しなど、『宮っ子』の印刷経費の削減に努めてまいりましたが、物価高騰に伴い印刷に係る経費が上昇傾向にある中、宮っ子の発行方法についても抜本的な見直しが必要であると考えております。

こうしたことから、西宮コミュニティ協会の役員と課題の共有や今後の『宮っ子』のあり方などについて協議を進めております。引き続き、西宮コミュニティ協会の自主性を損なうことなく「宮っ子」の本来の目的を達成できるよう、市政ニュースへの統合も含め、様々な手法を検討してまいります。

(意見14)

市民の声への対応は「疑義のある回答内容については所管課に確認を行ったり、適切な回答事例と改善が必要な回答事例を抽出し、庁内に共有したりするなど、適切な対応に向けた取組みを進める」とのことでした。是非、この点については、市民相談課が各部署に対して指導的な役割を担っていただきたいと思います。実際に拝見すると、なかなかびっくりする回答もございますので、よく見ていただきたいなと思います。各部署は、市民への対応以外の業務にも追われている中、雑な返事をしてしまったり、定型文で返してしまったり、場合によってはあえて論点をずらしているケースもあるのではと思っています。市民相談課によるチェック機能は、そうした不誠実な対応を抑止する効果があります。もちろん、市に対して過度の対応を求めるものや、趣旨が不明瞭なものについては、一定の線引きをして良いと思います。しかしながら、質問や意見の多くは、市民が直面している困りごとや、市政を良くしたいという想いに基づいた提案です。それらに正面から向き合うことは、市民との対話の第一歩であることを、全ての職員にご認識いただきたいと思います。

対話という言葉は市長がよく用いられていらっしゃいますし、ずっと掲げていらっしゃる「OPEN西宮」ですよね。それは、市長ご自身がいろんな市民と話すことだけではなくて、そうした市民に誠実に向き合う組織風土や仕組みを確立することこそが、私は大切だと考えています。その点を申し上げて、次の項目に移ります。

(意見15)

人件費については、令和8年度の取り組みとして手当等の改正に言及されました。長年にわたって指摘し続けている通り、人件費水準の高さは本市の財政が抱える最大の課題です。本件については、当会派の菅野議員が後日、一般質問で詳細に取り上げます。一方で、昨年度に会派・私たちが修正案を提出して可決された行政職給料表の見直しをふまえて、他の職種の給料表も改正されるなど、給与制度の改革については、一定の進捗が見られるのも事実です。だからこそ、今後はその運用が重要であり、ご答弁にありました人事評価制度の見直しについても、是非進めていただきますよう要望します。制度の見直しによって、職員が前向きに働ける環境をつくること、そうした組織体制の改革は、全ての施策の前提になってくると、深くご認識いただきたいと思います。

(意見16)

外郭団体については、団体の統合を強く意識した答弁と受け止めました。統合は、外郭団体の見直しにおいて重要な方向性の一つであり、具体的な調整に入ろうとしていることは一定、評価します。今後はご答弁にもありました通り、進捗管理と報告を徹底するよう改めて要望しておきます。また、統合以外の見直し方策についても、引き続き取り組みを進めてください。

(意見17)

民間提案制度については、できる限り早期に実施できるよう取り組むとのことでした。ご答弁の通り、早く制度の導入を実現していただくよう要望します。制度の透明性・公平性はもちろん重要ですが、それらに拘泥するあまり、せっかくの意欲的な施策が立ち消えとなることは避けていただきたいと思います。実際に、導入されている自治体も既に存在するわけですから、慎重になりすぎる必要ありません。今後の展開を、注視してまいります。

(意見18)

『宮っ子』については、市政ニュースへの統合も含め、様々な手法を検討するとのご答弁でした。市政ニュースへ統合するなら、来年度のリニューアルと同時に行うことが理想的だったとは思いますが、西宮コミュニティ協会との協議を開始するなど、積年の課題に取り組み始めたことは評価します。これは、単に『宮っ子』をどうするか、というだけの話ではなく、市のコミュニティ施策全体のあり方にもつながる重要な議論です。丁寧な対話を重ねつつ、市の方向性を示し、一定の時期には明確な結論を導いていただきたいと思います。これまで積み重ねられてきた価値を大切にしつつも、持続可能な手法へと舵を切っていく、その取り組みを、地域活動に携わる一員としても、大いに期待しております。

■「予算」について

(質問19)

令和8年度予算は、一般会計の歳入において、前年と比べて市税が約32億円増の約971億円、譲与税・交付金・交付税が約15億円増の約250億円となりました。昨年9月時点での収支見通しでは、それぞれ約950億円・約240億円とされていましたから、想定を上回る伸びであり、その主たる要因は、近年の賃上げ基調により、納税者である市民の所得が増加したことです。人件費や物価が上がっているため、当然、市の支出も増加するわけですが、現段階では、歳入の伸びが歳出の伸びを上回っており、収支状況が好転したものと受け止めています。財政基金・減債基金の取り崩し額は当初予算時点で約55億円であり、過去と同様の推移となれば、決算時には、昨年9月時点の収支見通しで示された、約32億円を下回る可能性が高くなっています。

しかし、今後、歳出の伸びが歳入の伸びを上回る可能性は十分にあります。委託料や工事費等は人件費や物価の影響を大きく受けますし、金利の上昇に伴う公債費の上振れも懸念されます。一方で、今回の代表質問の冒頭でも取り上げた通り、公共施設の修繕・更新は大幅に加速する必要があり、投資的事業を控える・市債発行を抑えることは現実的ではありません。財政構造改善の効果額が、ほぼ計画通りで推移していることをふまえれば、令和8年度予算における収支状況の改善は、市の取り組みとは別の、外部的な要因に大きく影響されていると言えます。国の動向や経済・社会情勢などの先行きは不透明で、市ではコントロールできない外部の要素に頼った財政運営は、不安定と言わざるを得ません。これらのリスクをふまえ、本市の財政状況に対する当局の現状認識をお聞かせください。

(答弁19)

議員がご指摘の、人件費や物価の高騰、金利の上昇に伴う様々な経費の増に加え、社会保障関係費の伸びへの対応や、公共施設の老朽化対策などの課題解決に向けた取り組みを進めていく必要があること等を踏まえますと、財政は引き続き厳しい状況が続くものであると考えております。そのため、今後も財政構造改善の取組をはじめとして、持続可能な財政運営につながる取組を継続、強化していくことが必要であると認識しております。

(意見19)

本市の財政状況に対する評価をお答えいただきました。代表質問の冒頭では財政構造改善の進捗状況に関連して政策局にお伺いしましたが、改めて、令和8年度予算の全体像をふまえて財務局に質問したものです。財政は引き続き厳しい状況が続く、持続可能な財政運営につながる取組を継続・強化していくことが必要とのご答弁、市の公式見解として、極めて重要であると考えます。今回の令和8年度予算案は、市長選挙を目前に控えた時期の編成であり、新規・拡充施策を控えた、いわゆる「骨格予算」とされています。新年度に入ってから、市長の意向や選挙の結果を踏まえた補正予算が編成されると考えられ、実際の令和8年度予算は、歳出がさらに伸びると予想されます。もちろん、繰り返し述べているように、公共施設の修繕・更新、子育て支援の充実など、必要な投資は十分に行わなければなりません。しかし、それは依然として厳しい財政状況の中で、事業の取捨選択、内部経費の削減といった不断の努力とあわせて進められるべきです。来年度、どなたが市長席に座られるとしても、私たちは二元代表制の一翼として、市民の信託に応えるため、市長ならびに市当局と厳しく対峙していくことをお約束し、会派・ぜんしんの代表質問を終わります。